@phdthesis{oai:shinshu.repo.nii.ac.jp:00045453, author = {藤井, 寿充 and Fujii, Nobumi}, month = {2020-05-08}, note = {【背景と目的】生体には様々な生体防御機構が備わっており,ストレスが加わると抗ストレス作用を示す.これを担っている物質の1つに内因性オピオイドのβ‐エンドルフィンがある.現在までに運動が血漿β‐エンドルフィン濃度を上昇させ,高揚を高める事が明らかとされている.これらの事から,運動により脳内のβ‐エンドルフィンも増加する事が考えられる.しかし脳内の特定部位でのβ‐エンドルフィンの発現に関する報告は少ない.一方で,内因性オピオイドは下行性痛覚抑制系に関与し,中脳水道周囲灰白質(PAG: periaqueductal gray)がその主要部位である事が報告されている.そこで,運動によるPAGと視床下部弓状核に発現するβ‐エンドルフィンの量を調べ,運動ストレスとの関係を比較検討した.【方法】雄のWistarラットを,速度11.0m/min(高速運動群)あるいは6.6m/min(低速運動群)に設定したローターロッド装置に入れ,1回30分を1日2回(AM7:00とPM7:00)7日間負荷した.走行させずに1日2回30分間ずつ装置内に放置したラットをコントロール群とし,各群5匹ずつを対象とした.7日目の条件負荷後,血液を心臓から採取し,コルチコステロン測定キット(ELISA)を用いて,血漿コルチコステロン濃度を測定した.血液を採取した後,組織を還流固定し,脳を摘出して20μmの切片を作製した.PAGの4部位(背内側(DM: dorsomedial),背外側(DL: dorsolateral),外側(L: lateral),腹外側(VL: ventrolateral))および視床下部弓状核部の切片(1匹につき各部位3枚)を免疫染色した.それらの部位を撮影し,画像をモノクロ二階調化した後,100×100μmに染色された面積を計測してβ‐エンドルフィンの発現状態を比較検討した.【結果】高速運動群と低速運動群の血漿コルチコステロン濃度は,ともにコントロール群に比較して有意に上昇した.高速運動群と低速運動群の間に有意差は認められなかった.PAG全体における条件別のβ‐エンドルフィンの発現状態は,高速運動群が他群に比較して有意に上昇した.低速運動群とコントロール群の間には有意差は認められなかった.各群での部位別の比較では,高速運動群のVLのβ‐エンドルフィンの発現量は DMとDLより高かった.低速運動群では,VLがDM,DL,Lより高く,LはDMとDLより高かった.コントロール群では,VLとLがDMとDLより高かった.各部位での比較では,DMのβ‐エンドルフィンの発現は,高速運動群がコントロール群より有意に高く,DLでは高速運動群が低速運動群より有意に高かった.視床下部弓状核でのβ‐エンドルフィンの発現には各群に有意差は認められなかった., 2019, application/pdf, 甲第228号}, school = {松本歯科大学}, title = {運動ストレスが脳内のβ-エンドルフィンの発現に及ぼす影響}, year = {} }