@phdthesis{oai:shinshu.repo.nii.ac.jp:00045446, author = {志倉, 興紀 and Shikura, Okinori}, month = {2020-05-08}, note = {【背景と目的】近年,口腔の健康を維持するための口腔保健行動の重要性が謳われており.歯科医療に関する一般生活者意識調査では定期歯科健診を受診する人が増加傾向を示している.しかし,依然として自覚症状がないと歯科医院を受診しない人が3割と多く,定期健診を受けない人の意識や予防に対する関心度は不明である.そこで,これらを解明するために第3次産業勤労者の定期健診に関する意識と口腔保健行動を調べた.さらに,歯科医師が職場を訪問して実施するブラッシング指導(TBI:Tooth Brushing Instruction)の効果から,今後の啓蒙活動や保健指導を検討した.【対象と方法】第3次産業の勤労者378名(年齢:18‐84歳)を対象にアンケート調(歯科医院に訪れる理由,定期健診の有無と理由,定期健診へのシステム,虫歯の有無,ブラッシングの知識・1回の時間・1日の回数,補助具の使用,8020への関心)を実施した.アンケート結果より定期健診を受診している群(健診有群)と定期健診を受診していない群(健診無群)に分け,健診有群 / 健診無群を従属変数としたロジスティック回帰分析を用いて定期健診との関連項目を検討した.また健診無群の21名をTBI実施群(TBI群:11名),TBI無群(コントロール群:10名)に分けた.検者が会社に出向き,各群に半年毎の計4回(2年間)のPCR(Plaque Control Record)を実施した。TBI群には毎回TBIを実施して,コントロール群にはTBIを実施せず,PCRのみを行った。各群内で初回と各回のPCR値をWilcoxon符号付順位検定で比較してTBIの効果を検討した.両群の比較には,Mann-Whitney検定を用いた.【結果】アンケート総配布数647枚に対して,回答が得られたのは378枚で回収率は58.4%であった.アンケートより健診有群は107名,健診無群は269名であり,定期健診を受けない理由は「時間がない」が多く,次に「必要性が不明」「治療費が高い」であった.定期健診を受けるためのシステムは,定期健診有群ではリコールの連絡を必要とし,定期健診無群では訪問による健診を希望していた.ロジスティック回帰分析から,定期健診をしていることは,年齢(40歳以上)(オッズ比 1.61),女性(オッズ比 1.83),虫歯なし(オッズ比 2.24),ブラッシング方法の知識あり(オッズ比 3.62),歯間ブラシの使用あり(オッズ比 2.41),フロスの使用あり (オッズ比 2.09) と有意な関連が認められた.TBIの効果では,TBI群は初回に対して2回目(p < 0.05),3回目(p < 0.01),4回目(p < 0.005)はPCR値が有意に低下した.コントロール群でも初回に対して3回目(p < 0.05)4回目(p < 0.01)はPCR値が有意に低下したがTBI群の方がより減少した.【結論】アンケート調査の結果から,定期健診のために歯科医院を受診する事は,業種に関わらず口腔保健に関する個人の知識,女性であること,補助道具の使用,40歳以上の年齢が強く関与していた.従って,定期健診を受診している人は,ブラッシングの方法等の知識を習得しており,補助道具を併用した口腔ケアを実施しているため,口腔内の状態が良好である.しかし,これらの人は8020を目指しているわけではなく,生活の一部として口腔内のケアを実施していると考えられる.さらに,会社へ出向いて実施するTBIの効果も十分に期待できる事,TBIを実施しなくても検査をする行為だけでも,口腔ケアに影響力があることが明らかとなった.今後,40歳未満の勤労者や定期健診を受けていない男性の意識改革を強化するとともに,時間がなくて定期健診を受けられない人に対して,訪問指導をする等の歯科医師の能動的なアプローチも重要だと示唆された., 2019, application/pdf, 甲第219号}, school = {松本歯科大学}, title = {第3次産業勤労者の口腔保健行動と意識}, year = {} }