@phdthesis{oai:shinshu.repo.nii.ac.jp:00044659, author = {杉江, 美穂 and Sugie, Miho}, month = {2019-07-19}, note = {歯周病や歯の欠損により咀嚼機能が低下すると,食事の内容が偏る可能性がある.その結果,全身的な栄養不良をきたすが,特にタンパク質低栄養状態となった場合,身体的に脆弱な状態に陥ると考えられている.一方,歯周病は,口腔という局所の感染症と捉えるだけでなく,全身に対する歯周ポケットからの持続的な慢性炎症性疾患であり,細菌をはじめ,さまざまな物質が血液を介して全身に影響する可能性(糖尿病,心臓血管疾患,肥満・メタボリックシンドローム,誤嚥性肺炎,骨粗鬆症)が報告されている1).これら歯周病が影響する生活習慣病の悪化による身体的な脆弱な状態も考えられる.高齢者における上述のような脆弱な状態,すなわち,要介護状態に陥る前の意図しない衰弱,筋力の低下,活動性の低下,認知機能の低下,精神活動の低下など健康障害を起こしやすい状態はfrailtyと呼ばれている2).frailtyの日本語訳としては「虚弱」が使用されてきたが,日本老年医学会フレイルワーキンググループでは「フレイル」と呼ぶことを提唱し,要介護状態となる前に予防策を講じるように呼びかけている3).また,ソーシャルキャピタル(Social Capital:SC)とは,物的資本(Physical Capital)や人的資源(Human Capital)などと並ぶ新たな概念のことで,「ネットワーク」,「規範」,「信頼」といった,人と人とのつながりや,社会活動への参加などにより得られる資源と定義される.これは1993年にPutnamにより,SCを人々の協調行動を活発にすることによって社会の効率性を高めることのできる,「信頼」,「規範」,「ネットワーク」といった社会組織の特徴であると明記4) して以来関心を集めている.近年,このSCが健康寿命と強く相関があることが報告されている5) .しかし,SCに影響する因子についての報告は少ない.Takeuchiらは,SCに含まれる社会参加が,日本人高齢者間でより良い口腔内の状態と相関することを報告したが,未だ因果関係の解明には至っていない6).そこで,我々は歯周組織の健康状態が健康寿命に影響するか否かを解明する一助として,歯周組織の健康状態とフレイル,SCとの関連性を通して,歯周組織の健康状態悪化からフレイルの悪化が起こり,SCを規定する信頼,規範,社会参加の低下,健康寿命の短縮という図式が成立するという仮説をたて,これを検証するための準備研究として横断研究を施行した., 2018, application/pdf, 甲第214号}, school = {松本歯科大学}, title = {歯周組織の状態とフレイル, ソーシャルキャピタルの関連}, year = {} }