@article{oai:shinshu.repo.nii.ac.jp:00001533, author = {丸山, 聡}, issue = {1}, journal = {松本歯学}, month = {Apr}, note = {低年齢児における歯科疾患の発症は,日常生活との関連が深く,単一の要因としてとらえにくいとされている.この時期の疾患の予防・抑制は,「宿主」,「口腔内」,「口腔衛生習慣」,「食習慣」,「間食習慣」,「その他」の各要因との関連を明確にすることで口腔の健康の維持・増進に向けてのEBMに基づいた指標の確立が可能である.著者は,低年齢児における歯科疾患抑制のために歯科保健指導を実施する上で的確な指標を得ることを目的に低年齢児(3歳~6歳)を対象に調査を実施し,ロジスティック回帰分析(logistic regression analysis)による各要因間での関連性について臨床疫学的分析,検討を行った.対象は,長野県内のある保育園の3歳から6歳までの園児640名とした.調査方法は,口腔内診査および検査として「dmf」,「PMA」,「CAT」の3項目を,保護者記載によるアンケート調査にて,「宿主」,「口腔衛生習慣」,「食習慣」,「間食習慣」,「その他」の各要因計16項目を調査した.分析は,予備検定としてKendallの順位相関係数を求め,有意に相関が認められた項目についてロジスティック回帰分析を行った.その結果以下の知見が得られた.1)dmfを高める項目は,年少園児では「PMA重度」,「CAT重度」,「1日の歯磨き回数が2回以下」,「1日の食事回数が2回以下」,「間食をする」,「歯科定期診査を受けない」,年中園児では「PMA重度」,「CAT重度」,「1日の水分摂取量が1000ml未満」,「歯科定期診査を受けない」,年長園児では,「高年齢」,「PMA重度」,「CAT重度」,「1日の歯磨き回数が2回以下」,「1回の歯磨き時間が3分未満」,「歯ブラシの交換時期が1か月以上」,「1回の食事時間が早い」,「間食が不規則」,「歯科定期診査を受けない」であった.2)PMAを高める項目は,年少園児では,「dmf重度」,「CAT重度」,「1日の歯磨き回数が2回以下」,「1回の食事時間が早い」,「1日の水分摂取量が1000ml未満」,「間食をする」,「歯科定期診査を受けない」,年中園児では,「dmf重度」,「CAT重度」,「1日の歯磨き回数が2回以下」,「間食をする」,年長園児では,「dmf重度」,「CAT重度」,「偏食がある」,「間食をする」,「間食が不規則」であった.以上の結果より,年少,年中,年長園児共通にオッズ比に有意性が認められたdmfを高める項目は,「PMA重度」「CAT重度」「歯科定期診査を受けない」の3項目であった.年少,年中,年長園児共通にオッズ比に有意性が認められたPMAを高める項目は,「dmf重度」「CAT重度」「間食をする」の3項目であった.これらのことから,齲蝕と歯肉炎発症との間には相関性が認められ,年少園児ほどその傾向が著明であることが示唆された.また,CATは齲蝕だけでなくプラークを主因とする小児期の歯肉炎発症の指標として有効であることが示唆された., application/pdf}, pages = {34--47}, title = {低年齢児歯科疾患要因の統計学的分析}, volume = {34}, year = {2008} }