@article{oai:shinshu.repo.nii.ac.jp:00001532, author = {中出, 俊之}, issue = {1}, journal = {松本歯学}, month = {Apr}, note = {小児歯科臨床では,齲蝕や外傷にともなう歯髄処置を行う頻度が多く,乳歯や幼若永久歯では可能な限り歯髄を保存する処置が望ましく,ホルムクレゾールや水酸化カルシウムによる歯髄の断髄法が実施されている.しかしながら,ホルムクレゾールは毒性が危惧され,水酸化カルシウムは強アルカリであるために切断面表層部に壊死層が生じるため,歯髄の破壊による内部吸収が問題視されている.また,これら断髄法の評価は,臨床上の有用性から覆髄剤に関する基礎および臨床的研究が実施されているが,多くの研究が実験動物の病理組織学的検討を行うことから,多数の個体を実験に供しており,実験動物用のCTを用いた断髄後の経時的な観察報告はない.今回我々は一匹の実験動物を連続的に観察可能なin vivo Micro-CT (R_mCT®)を使用し,ラットの断髄後の経時的変化を連続的に観察した.材料はWistar系8週齢のラットを使用し,全身麻酔下にて,臨床的術式に準じて歯髄断髄法を実施した.断髄は適法の切断とCO²レーザを応用しパルス波3Wで断髄面の蒸散を行い,ホルムクレゾールと水酸化カルシウムによる覆髄を行った.術後より連続的に同一個体をR_mCT®を用いて処置歯の観察を行った.なお,観察は近心根が最も大きく,予後が明瞭に確認できることから,同部の連続的観察を行った.撮影条件は管電圧70kV,管電流120μAとした.観察後,5μmの連続切片標本を作製し,病理組織学的観察を行った.R_mCT®を用いたラット断髄後の経時的変化を観察した結果,覆髄剤の吸収程度,仮封材や根尖部の透過像,断髄面直下の不透過像など処置歯の経過を連続的に観察することができた.また,通法の切断とCO²レーザを応用した症例を比較した結果,CO²レーザを応用した症例では,ホルムクレゾール法で根尖部の透過像や歯根膜腔の拡大が少なく,水酸化カルシウム法では切断面直下に不透過像の出現など予後良好である傾向がR_mCT®画像により判断でき,病理組織的観察でも画像観察と同様な所見が確認できた.以上のことから, R_mCT®は,一匹の実験動物を長期間観察し断髄後の覆髄剤,仮封材,処置歯の経過や予後の連続的な観察が可能であり,組織像と対応させることも可能である極めて有用な観察手段であることが確認できた., application/pdf}, pages = {18--33}, title = {in vivo Micro-CTを用いたラット断髄法の連続的観察}, volume = {34}, year = {2008} }